平時からリスク見とけ、マジで
"我々が刀を抜いた時、我々の任務は半分は失敗しており、日々刀を抜かないために、刀を磨く事が求められている"
陸上自衛隊吉田統合幕僚長の言葉である。
ワイがこの言葉を大切に抱えているのは、ここにあるのが『力の肯定』ではなく『力を使わない』ための、ものすごく冷静で、重くて、抑制的な言葉だからである。
刀を持っている人が、「刀を抜けば勝ちだ」と思っていない。
むしろ「刀を抜かざるを得ないところまできてしまった時点で、任務はかなり失敗」と言っている。
ワイが「カードを使ったら負け」というのを、よく言うんだけど、ここからきてる。
一般的には、強い武器を持つこと、勝つこと、相手をボコボコに打ち負かすこと、そういう方向で『勝ち』が語られがちである、
強い力を持つことの目的は、それを振り回すことではない。
それを、使わない状況を作ること。
日々、鋭い刀を磨くのは、戦いたいこらではない。戦わないために、刀を研ぐ。
何も起きなかった時に、「何も起きなかったですね、すごいですね」なんて言ってくれる人はいないんだよ。
むしろ「うるさい」「細かい」「やりすぎ」「そんなこと起きない」と嫌な顔で言われる。
平時に刀を研いでも成果はない。
成功すればするほど、成果がない。
正直つらい。
マジで褒められない。
可愛いから♡チヤホヤされているので、それで精神を保ってるレベルでつらい。
だらこそ、この言葉はすごくありがたい。
「刀を抜かないために、日々必死で刀を研ぐ」
平時の努力に対する最大級の肯定。
そういう仕事に、ちゃんと価値があると言っている。
何かが壊れてから、破綻してから、取り残されてるから、疲弊してから、限界になってから、慌てて対応するのか。
問題が炎上してから、荒れてから、誰かが極端な策を叫び始めてから、慌てて数字を出すのでは、遅い。
平時からリスク見とけ。マジで、
地味なことこそ、壊れない。